ドル90円割れ観測なお衰えず… 2009/9/17
ドル90円割れ観測なお衰えず
- ドル売り地合いに歯止めがかからない中、ドルが1.03スイスフラン、対ユーロの1.4700ドルなどテクニカル上の節目を相次ぎ下抜けたことで、市場ではドル/円も「90円割れを試す可能性がまだ十分に残っている」(都銀)とみる声が上がっている。
- 「他の通貨ペアに比べて実需のニーズが多く、多彩なオプション商品が取引されているドル/円は値動きが鈍くなりやすい」(外銀)面もある。
- 米連邦準備制度理事会(FRB)が16日発表した8月の鉱工業生産指数は前月比0.8%上昇し、2カ月連続のプラスになった。
- 一方、米商務省が同日発表した4~6月期の経常収支の赤字額は01年10~12月期以来7年半ぶりの低い水準になった。米国の輸入が減少し、貿易赤字が縮小したのが主因だ。
「有事のフラン買い」と言われ、世界情勢に影がさすほどに支持率が上がるスイスフラン。経済大国のスイスフランと米ドルの力関係は注目ポイントだ。
昨日は藤井財務省の円高容認発言が取り沙汰されたが、「介入は絶対にしない」と言っているわけではない。金融筋では介入の可能性が高まるラインは85円割れとも言われている。
今夜21:30はサブプライムとの関連が深い米国住宅関連の指標発表がある。ここのところ景気回復の兆しを見せている同指標だが、ドル安への影響力はどんなものか。米住宅着工件数の推移をグラフにしてみた。(編集部)
データ:外為どっとコム