弱い米景気指標を背景にドル売り、ユーロは底堅い…2010/6/18
弱い米景気指標を背景にドル売り
- 18日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前夜発表された米経済指標が予想より弱めの改善状況だったことを背景としたドル売り・円買いでつけた90円台後半の水準で、そのまま手掛かり材料ない中、小動きで推移している。
- (ユーロ主導の為替市場は変わらないことから)「引き続き欧州の動向は注意を払わなければならない」(邦銀関係者)
- 週末18日の東京市場は、全般に手掛かり難で小動きの展開が続いている。ただ、表面上の静かさとは裏腹に、米指標の弱さに対する警戒感がマーケットの中で広がりだす気配がみられ、ドルがじりじりと下げる展開を予想する声が出ている。
- 5月米雇用統計がネガティブサプライズになって以降、5月米住宅着工件数、6月の米フィラデルフィア地区連銀業況指数など米経済指標に陰りがみられる。市場参加者は米国景気の動向にも神経質になっている。
- 「これまで買われ過ぎたドルが売られる」(外銀)
- 「今後出てくる米景気指標も弱いものが多い見込みで、ドルがダラダラ売られる蒸し暑い展開になりそうだ」(運用会社ファンドマネジャー)
ユーロの売り持ちの積み上がりは裏を返せば、どこかの時点で買われるはずのユーロ買いを潜在的に持っていると解釈できる。ユーロに油断は禁物だ。
最近の米経済指標は期待外れが多く、結果的な円買いの気配。が、はっきりしたトレンド感は無い。今のところ豪ドルとNZドルが2週間継続の上昇を目前に堅調だ。
為替相場が乱高下すると為替のニュースが目立ち、FXユーザーが激増するというのが、リーマンショック以後の傾向。しかし、荒れ相場で利益を出せるのは初心者ではないはずだ。激しいユーロ安、ユーロ主導相場に少し落ち着きが出てきた今の方が、FXデビューの時期にはふさわしいと思う。(編集部)