FOMC後の値動き一巡、日銀発表待ち…2010/3/17
連邦公開市場委員会(FOMC)声明は市場予想通り
- 米連邦準備理事会(FRB)は16日、連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、市場予想通りフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標をゼロ─0.25%に据え置くとともに、金利を長期間(for an extended period)ゼロ付近に維持する方針をあらためて示した。
- ロイターがFOMC終了後にプライマリーディーラー(米政府証券公認ディーラー)を対象に実施した調査によると、年内利上げの確率は平均で59%だった。
- 予見される将来の金利据え置きを裏付け(ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのエコノミスト、ザック・パンドル氏)
- 年内にFF金利を0.5%に引き上げる可能性(テンパス・コンサルティングのバイスプレジデント、グレッグ・サルバッジョ氏)
- 今年終盤の利上げの可能性変わらず(グレンミードの投資戦略ディレクター、ジェイソン・プライド氏)
FOMCの発表後にドルは90円台前半に軟化したものの底堅い。発表内容に大きな変化がなかった事が失望よりも、しばらくは引き締めが無い事を確認した事の方が大きいようだ。米金利は少なくとも9月までは利上げがないとの見方だが、今年中の利上げの可能性は少なくなさそう。市場は間もなく明らかになる日銀の金融政策決定を待って様子見。(編集部)
日銀の金融政策発表後は円買い戻しのリスク
- 最近の財務相発言などを受けて、一部海外短期筋の間では一段の追加緩和策導入を見込む声も高まっていただけに、発表後は「円買い戻しのリスクが高い」(外銀)情勢だという。
- 仮に日銀が追加緩和策の導入を見送った場合、ドル/円は急速に円高に振れるとの見方もある。
- 市場ではドル90円割れの水準に一段の円高を誘発するストップロスがあるとの話も出回っており、89円台へ下落する可能性は低くないという。
- 日銀は年12月に導入した新型オペレーションの増額を軸に追加緩和策を討議する見通し。
- (証券後場先物市場では)追加緩和実施で買い安心感が広がる可能性はあるが、事前報道などからは織り込み済みと受け止められることも十分考えられる。現状維持となった場合は利益確定売りが強まる可能性もある。
日銀の金融政策発表は時間が確定していないだけに緊張感が強い。追加緩和が導入されなかった場合は相場が大きく動きそうだ。現状維持の場合の通例の発表時間帯12~13時を間もなく回ろうというところ。発表が14時過ぎなら追加緩和策があるとして、待ちかねた相場が動き始める可能性もあるとか。(編集部)