円相場4日続伸、対ユーロは約1年ぶり高値…2010/2/25
ドル売り円買い、ユーロ売り円買い
- 25日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は続落。月末需要に伴う輸出企業のドル売り・円買いが強まって89円台前半まで下落、約2週間ぶりの安値水準となった。
- 米経済指標の悪化を材料にドル安となった前日の海外市場の流れを受け、東京市場は90円台前半で取引を開始。
- 大手格付け機関がギリシャ国債格下げについて言及したことなど欧州の財政問題への懸念が強く意識され、ユーロ売り・円買いが加速。
- 「ユーロの下落リスクは依然としてくすぶっており、1ユーロ=120円を割るのは時間の問題」(邦銀)
- (東京為替市場では)クロス円が全般的に急落し、ユーロ/円が1年ぶりの低水準まで落ち込む中、ドル/円も連れ安となった。クロス円は輸出業者の売り、個人投資家の投げ売り、短期筋の便乗売りなど一時売り一色となり、下げ足を速めた。
- 「ユーロ/ドルの1.35ドル前半には買い注文が入っており、ギリシャの問題だけですぐに下値を攻めるのは難しそうだ」(都銀)
- 「機関投資家はすでに売るべきユーロは売っており、あとはショートをキャリーするだけ。コストも悪くないはずだ。投機筋は売ったら買い戻しをかけなければならず、これが結果的にユーロの下げ渋りにつながった。しかし、欧州の景気指標に陰りが出てきていることもあり、下値リスクは引き続き大きい」(ステート・ストリート銀行金融市場部長の富田公彦氏)
4日連続の円高。昨夜のFRBバーナンキ議長の証言は折り込み済みとはいえ、ドル売りを誘った。クロス円の下げも大きい。今夜もFRBバーナンキ議長の2回目の議会証言が23:00に予定されている。
ドイツ連邦雇用庁が17:55に発表した2月の雇用統計によると、失業者数(季節調整済み)は前月比7000人増の343万人となり、2カ月連続の増加となった。ユーロが売り一色というのも頷ける。(編集部)
トレンドが傾けばFXユーザーが熱くなる
- くりっく365のドル/円のポジションでは、ドル・ロングが過去最大に膨らんでいるほか、ドル・ショートを含めた建て玉残高も過去最大規模となっている。
- 米公定歩合引き上げをきっかけとする早期の米利上げ観測が後退しドル/円が下落するなかで、ドル/円のロングは積み増されてきた。また、ドル・ショートを加えた建て玉の総枚数も44万1645枚と、2月18日の44万3807枚に次いで過去最大規模になっており、個人のドル/円取引が厚みを増している。
トレンドが傾くほどにFXは加熱する。ロング(買い)にもショート(売り)にもユーザーの積極的な動きが見える。
さて、今夜を占う為に相場予測ツール「ぱっと見テクニカルの」でドル/円の1時間足を表示してみた。昨夜の激しい上下を踏まえて形状比較分析がされている。(編集部)