ギリシャ問題、欧米株価不安でリスク回避の円買…2010/1/29
ユーロ/ドル、一目均衡表の週足チャートが話題
- 市場では、ユーロ/ドルについて、一目均衡表の週足チャートが話題になっている。週足の下方にあるクモが足元で極端に薄く、抜けやすくなっているためだ。水準は1.38ドル前後で、ここを下抜けると当面1.38ドル以下で上値が押さえられる形状となっている。逆に、クモの上方領域を確保できればクモに押し上げられて1.47ドル前後まで上昇する可能性もあり、注目されている。
- ユーロ1.3918ドルまで下落、半年ぶり安値を更新~「1.3900ドル割れにストップロスがあるようで、ここをねらいにいく可能性もある」(国内金融機関)
- 「週末のポジション調整はショートカバーになる可能性が大きく、きょう発表される米GDPが予想を上回るようならショートカバーの規模が大きくなりそうだ」(国内金融機関)
- (NY時間に)米経済指標が市場予想を下回ったことや、欧州圏の財政問題が意識され、投資家のリスク回避姿勢が強まった。
- 欧州圏の財政悪化問題が再度意識され、円買い・ユーロ売りが優勢となっている。「125円10銭程度で損失限定目的の円買い・ユーロ売りが入った」(国内信託銀行ディーラー)ため、円は上げ幅を広げ一時124円81銭前後まで上昇した。2009年4月28日以来およそ9カ月ぶりの高値を付けた。
リスク回避選好の流れ一色の景色。特にユーロの方向は実にハッキリしている。
ギリシャの財政問題は、スペインやポルトガルとユーロ諸国の問題へと波及しているから、根が深そうだ。ハッキリしたトレンドとの付き合い方、キッパリさせてる?(編集部)
豪ドル/円が80円割れ、FRBの利上げは?
- 豪ドル/円は79.95円付近まで下落し、節目とされる80円を割り込んだ。個人投資家は80円付近での買い需要が強いという。
- 「個人は80円はきりが良い水準ということで、買いイントにもあるが、クロス円が全般に弱い中、ユーロ/円の次に豪ドル/円が弱いので、下値リスクが大きそうだ」(外為証拠金会社)
- 27日に発表された豪の第4四半期消費者物価指数(以降 CPI)は、前年比で2.1%(前回 1.3%)へと拡大したものの、RBAが定めるインフレ・ターゲット(2-3%)内に収まっている。しかし、基調インフレ(トリム平均、加重中央値を平均したもの)は3.4%と前回(3.5%)に引き続きインフレ・ターゲットの上限を突破しており、利上げの可能性は意識されている。
- 12月15日に公表されたRBA政策会合議事録以降の経済指標は利上げを示唆するものが多いものの、議事録からは「将来の利上げに対する必要性が幾分後退した事」が読み取れ、2月の会合で据え置く可能性も残る。
オーストラリアの好調な経済、利上げに期待して豪ドルの買いを仕込んでいるユーザーは、堪え所かもしれない。買い増し派も少なくなさそう。
オーストラリア市場は、昨日、オバマ大統領の一般教書演説を受け続落の流れを打ち切り、オーストラリア証券取引所の全株価指数は取引終了時に0.59%上昇でひけた。
リスクも期待も交錯している豪ドル。FXユーザーはどうしているのか、外為どっとコムのユーザーのポジション状況を載せてみた。11月、12月、昨日と比べてみるとFXユーザーの狙いが見えてくる。(編集部)
出典:外為どっとコム