ユーロ安加速、ドル底堅い展開が続く見通し…2009/12/21
ユーロ安加速、18日のECB(欧州中央銀行)発表も要因に
- 東海東京証券金融市場部の二瓶洋トレーディンググループマネージャーは、欧州金融市場の緊張が再発するとの懸念が生じており、回復がかなり遅れるリスクが高まっていることから、「ユーロを買える地合いではない」と指摘。
- 欧州中央銀行(ECB)は18日に発表した金融安定化報告で、ユーロ圏の銀行は今後さらに1870億ユーロ(約24兆3000億円)の評価損計上が必要になる可能性があるとの概算を示した。
ユーロは一時、対ドルで3カ月ぶり、対英ポンドで1カ月ぶり、対スイスフランで9カ月ぶりの安値を更新したばかり。クリスマスと年末で、ドルキャリーの巻き返しが効いているとはいえ、ユーロ安の理由はそれに留まらないという。ドルキャリーで一直線はこれまでか。
ドバイショックが火種となったユーロ安。それでも、アラブの王子様Alwaleed bin Talal Al Saud氏は日曜に発表された2009年のArab Rich Listに名を連ねているとか。(編集部)
ドル安シナリオの転換? 年末相場にも注意
- 本日のドル円相場は買い戻しの流れをうけて堅調推移を予想する声が多いが、実需の売り需要も見込まれることから、上値も重く、朝方は90円台半ば中心の小動き展開となっている。
- ドルの買い戻しは年末を控えた季節的要因の側面が強いものの「例年より腰の入った買い姿勢。年明け以降のドル安再開シナリオに疑問を持ち始めた向きもいるようだ」(邦銀)
- 米国では今週、22日に7-9月期の国内総生産(GDP)確定値、11月の中古住宅販売件数が発表されるほか、24日には新築住宅販売件数の発表が控えている。住宅関連指標はいずれも前月の水準を上回る見通し。
最近は年末調整のせいか、海外市場ではドル買い傾向、東京市場では円買い傾向。
海外市場はクリスマスを前にコアバケーション入り。ますます取引が減って相場変動は激しくなる。注目の米経済指標発表時には注意が必要だ。
ドルキャリーの足元はそろそろ揺らいでいるという。米国の雇用と住宅に関する指標が回復傾向にあるため、金利引き上げが見え始めているからだ。市場予想では金利引き上げは来年の8月とも9月とも言われている。(編集部)