米10月の貿易赤字は予想外に縮小、クロス円堅調…2009/12/11
米10月の貿易赤字は予想外に縮小、ドル安を背景に
- 米商務省が10日発表した10月貿易統計は、貿易赤字が前月比7.6%減の329億4000万ドルと予想外に減少した。
- (輸出は)民間航空機・半導体・医薬品が主に輸出を押し上げた。
- (輸入は)自動車・部品の輸入は08年10月以来の高水準。ただ、ドル安で競争力が高まったことから自動車輸出も08年12月以来の高水準となった。
- 7カ月連続で上昇していた輸入原油価格が下落したことも貿易赤字の縮小に寄与した。
- 貿易赤字の縮小を受け、アナリストによる第4・四半期の米成長率予想の引き上げが見込まれる。また輸出の伸びは雇用創出に寄与するとみられ、オバマ政権にとって好ましいニュースとなった。
市場はNY時間に発表された米経済指標を好感。景気回復への期待で、再びリスク資産選好、クロス円(対米ドル以外の円建て通貨ペア)は上昇傾向。昨日、雇用統計の改善で続伸したオセアニア通貨の注目度が高い。
アメリカが繰り返す「強いドルは米国の国益」というコメントの真の意味は、ドル高を望んでいるわけではないのかもしれない。ドル安で稼ぎ、海外マネーが米国に流入する構造を求めているとすれば、ドル安容認姿勢ということになる。(編集部)
中国経済指標は予想より良い結果、豪ドルの好材料
【中国経済指標:()は事前予想】
- 生産者物価指数(前年比):-2.1%(-2.4%)
- 消費者物価指数(前年比):0.6%(0.4%)
- 小売売上高(前年比):15.8%(16.5%)
- 鉱工業生産(前年比):19.2%(18.2%)
オーストラリア経済に多大な影響力を持つ中国。今朝の中国経済指標が予想を下回れば、堅調な豪ドルに水をさすのでは…との懸念もあったが、結果は概ね予想より良い結果となった。豪ドルにとって、さらに好材料といえる。(編集部)