バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長発言でドル反落…2009/12/8
バーナンキFRB(米連邦準備理事会)議長発言でドル反落、一進一退
- バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は7日、景気回復は依然ぜい弱で失業率は当分の間、高止まる可能性がある、との見解を示した。
- バーナンキ議長はワシントンのエコノミック・クラブで講演し、政策金利を「長期間」異例の低水準に据え置くことをFRBとして引き続き確約していると表明した。
- 海外市場では、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長発言が「ハト派な内容」(外銀)と受け止められたことをきっかけにドルが反落したが、東京市場では下げ止まりの可能性を指摘する声が上がっている。
- FRB議長が同時に米経済の改善にあらためて言及するなど「11月米雇用統計で米国の『出口』が意識され始めた状況を完全に覆すほどではなかった」(都銀)
ドルの90円台維持は難しいようだ。バーナンキ議長は、現在の状況を「恐ろしい向かい風(formidable headwinds)」と表現した。進もうとしても思うように進めない向かい風だ。緩和策の効果が出にくいという厳しい現状がうかがえる。
本日、NY時間にはオバマ大統領が経済政策について演説を行う。法人税の減税と雇用拡大についての政策に言及するとされている。時間は未定だが相場が一喜一憂する可能性もあるから注意しておきたい。
ドルキャリーは、やはり継続。今朝発表されたオーストラリア第3・四半期の経常収支は、ほぼ事前予想通り。豪ドル/米ドル、ユーロ/米ドルの人気は続きそうだ。
相場全体を見渡すこともFXの戦略決定には重要だ。以下に年初からの米ドル/円、ユーロ/米ドル、豪ドル/米ドル、ロンドン金、日経平均の推移の比較チャートを載せた。(編集部)