円相場、88円台前半に戻すも米雇用統計にらみ小動き…2009/12/4
ドル、米雇用統計にらみ88円台前半、介入懸念も
- 昨晩のニューヨーク市場では一時、88円48銭の高値をつけるなど、先週とほぼ同様の為替水準まで回復。
- 当初は期待外れと見られた政府の円高抑制策が徐々に効き目を表しており、「当局が通貨介入すれば円高を抑制できる」(国内証券関係者)。
- 11月の米雇用統計を待つ輸出関連企業がドル売りを選択する場合もあり、「ドル円は上値が重くなるかもしれない」(邦銀関係者)
- (今日のドル/円は)急落以前に作ったドル・ショートの買い戻しが進んでいるため、ここからのドル/円上昇ピッチは鈍くなるとの声が多い。
- 「きょうが実質五・十日にあたることに加え、介入が意識されているため、特に仲値まではドルは底堅くなりそうだ。一方で、88円半ばからは上値も重くなるとみている」(国内金融機関)
ドルはドバイショック前の水準まで戻したものの、今夜22:30の米雇用統計発表前後は相場の乱高下に注意したい。雇用統計後の相場変動前のリスク回避でポジション調整が大きければ、発表前から荒れ相場になる。発表前後の一時的な荒れ相場に耐える資金管理が肝要。
政府と日銀の動きもキャッチしておきたい。昨日から5日間の日程でニューヨークに出張中の玉木財務官が、米通貨当局高官と介入について協議を行ったという噂もあるようだ。
東京時間では、財務省・総務省合同政策会議、閣議、その後の閣僚の定例会見が予定されている。週末・年末要因と併せて注意しておきたい。(編集部)
米雇用統計の推移をグラフで見る
今夜の米雇用統計-11月の発表を控え、アメリカの非農業部門雇用者数と失業率の推移のグラフを載せてみた。非農業部門雇用者数は若干の改善傾向が見られそうとの予想だが、失業率は未だ深刻な状況だという。(編集部)