ドルキャリー再燃、NY金は史上最高値を更新…2009/12/2
ドバイショック後退でリスク選好、NY金は史上最高値を更新
- 東京外国為替市場ではドルが前日の安値圏で上値の重い展開となっている。欧米株や商品相場の上昇を背景にドル売り・高金利通貨買いが優勢となった海外市場の流れを引きずっている。
- 「ドバイの件は懸念したほどではないとの見方に落ち着いており、株がしっかりとして、リスク選好的な流れになっている」(ドイツ証券の深谷幸司シニア為替ストラテジスト)
- 1日の欧州株式相場ではダウ欧州600指数が7月以降で最大の値上がりを記録。米国株も続伸し、ダウ工業株30種平均は14カ月ぶり高値に上昇した。
- 1日にはニューヨーク金先物相場が初めて1オンス=1200ドルの大台で取引を終了。
- ユーロは1.5082ドル付近。ユーロ/円は130.80円付近。前日の海外市場ではユーロが一時1.5118ドルと17カ月ぶりの高値圏に入った。
- 「欧州の産業は、ユーロに対して非常に弱い水準にあるドル相場に対応し続けることはできない」「私自身は米国人の友人と認識しているが、このような状況を続けていくことはできない。ユーロの価値はドルに対して50%上昇している」(フランスのサルコジ大統領)
昨日、日銀の臨時政策決定会合が開かれるとのニュースに、円相場は一時的に87円53銭までドル高が進んだ後、決定内容に失望した市場がドル売りに走り、86円台半ばに値を戻した。東京時間も、その流れは継続している。
ユーロの高値圏では利喰い売りも控えている可能性もあるという。年末・週末モードは常に念頭においておきたい。それにしても、親米派のサルコジ大統領の今回の発言はインパクトが大きい。
最も注目度の高い米雇用統計を明日に控え、今夜22:15にはADP雇用者数が発表される。明日の雇用統計を占う重要な指標だけに、相場が動く可能性もある。FXユーザーは証拠金維持率を確認しておこう。(編集部)
FXユーザーは何をしているのか?
ドバイショック、政府と日銀の為替対策と、先週末から外国為替に注目が集まっている。FXユーザーはどんなトレードをしているのだろう? ということで、以下に東京金融取引所の公的FX『くりっく365』ユーザーの昨日の売買比率を載せてみた。
安い米ドルでユーロを買うユーロ/米ドルは、ほぼ予想通り。米ドル/円は買いと売りが半々で、短期派と中長期派が混在しているようだ。高金利の南アランドや豪ドル買い持ちはスワップ金利狙いの中長期派だろう。堅調な豪ドルでユーロを売る豪ドル/ユーロなどのマニアックなトレードも。(編集部)