ドバイショックによる円高一服、警戒感つづく…2009/11/30
円高一服、輸出企業の売りが上値押さえる
- 「ドバイの債務問題によるリスク回避の円買いは一服している。短期筋のドル・ロングの投げも一巡しており、あとは実需。」「輸出企業には厳しい水準」「87円台では輸出の売りで上値が重くなりそうだ」(国内銀行)
先週末の急ピッチの円高に、ドル買いの行列ができたとか。ドルが底値というのは時期尚早との見方も多い。為替の急変を追従するならリスクを知ったうえで投資しよう。ドル安は根が深い。そして、円高は「他に買いたい通貨が見当たらなかった」からなのだ。(編集部)
政府の具体的な円高対応見極めへ
- 足元の円高が一服しており、ドル/円は介入警戒感が強まる85円の上にいることからすぐには為替介入はないとみられているが、再び円高ピッチが速まれば「介入に向けて動き出す」(国内金融機関)との声が出ている。
- 景気対策については、どの程度有効な対策を打ち出せるかによって政府への信任を測りたいとの声が多く、失望を誘うような内容なら政府の足元を見透かす形で再び為替が不安定になる可能性もあるという。
- 年初来安値の87.1円はドル/円の下落過程でのチャート・ポイントで、戻りを探るうえでは「87.10円を早期にレンジの下値にできるかがポイント」「(きょうは)87円前半では上値が重くなる」(国内金融機関)
為替介入の懸念が、やや遠のいたものの警戒感は続く。円高対策の遅れに苦しむ企業は少なくないだろう。相場は要人発言に一喜一憂する可能性もあり、ひき続き注意必要だ。FXユーザーは相場の急変に備えて、自己資金に見合ったストップ注文を。(編集部)