米GDP発表次第でリスク回避進行の可能性…2009/10/29
米GDPプラスで一転、リスク選好の動きが戻る
- 米国で前日に発表された第7-9月の実質GDP(季節調整済み)速報値は前期比年率で3.5%の増加と、5四半期ぶりのプラスとなった。
- 世界景気の先行き不透明感が緩和し、米国を中心とした海外の株価指数がほぼ全面高。
- リスク選好的な動きが戻り、低金利の円から比較的金利の高い通貨に資金をシフトさせる動きが出やすくなっている。
- (前日の海外市場では)米景気の先行きに対する警戒感が後退して米長期金利が上昇、ドルの買い戻しが活発化した。
- (きょうの東京市場は)きょう多数設定が予定される外貨建て投信がクロス円を下支えするとみられているほか、前日の米株高を受けて日本を含むアジア株高となり、投資家がリスク選好度を高めることも予想される。
米GDPの好転は事前予想を覆すサプライズ、これで相場の方向が反転した。しかし、米経済の先行き不安が一変するわけではないようだ。今回のGDPは政府の財政支出によるもので個人消費や雇用の改善ではないのが実情のようだ。
今朝は日本の経済指標も相次いで発表された。以下に注目の要人発言をピックアップしてみた。ガンバレ日本!(編集部)
- ガイトナー米財務長官「米経済は安定化しつつあるが、この先になお困難も予想される」
- 李・中国副首相「政府が想定する年間のGDP成長率は達成することができるだろう」
- 藤井財務相「9月よりもさらに所得・雇用環境悪くなっている」
- 菅国家戦略担当相「物価低下傾向続いていると認識、デフレへの恐れ頭に入れておかなければならない」
- 総務省「失業率低下したが、就業者数・失業者数の水準を踏まえると雇用情勢は厳しい状況」