藤井財務相発言「現在の為替動向は急激すぎる」…2009/9/29
円高ドル安、リーマンショック後の87円台ためすか
- 昨日は藤井財務相の発言を巡り、「現状の円高水準を容認している」との受け止め方から、朝方88円台前半まで売り込まれながら、その後に「為替相場はやや偏っている」とした発言を受け、欧米市場では89円台後半まで買い戻される値動きの荒い展開に。
- 市本日は朝方、藤井財務相が現下の為替動向に「急激すぎる」「異常事態では介入はありうる」と発言、小幅のドル買いを誘った。
- 円は前日の反動でじりじりと下落しており「クロス円でも買い戻しが出ている」(都銀)という。
- 時事通信が午前9時前、藤井財務相の発言として「異常事態では介入あり得る」「(今、為替の動きは)急激すぎる」などと伝えたことも、円売りの後押しになったという。
- 「最近は財務相発言がかなり振れており、相場の値動きを荒くする一因になっている」(邦銀)との声が上がっている。
巷の藤井財務相の揺れる発言に怒りと不安の声が各メディアで報じられている。たとえば輸入食材が値下がりすれば、国内農家は大打撃を受ける。内情を見れば円はそこまで強い通貨とは言えない。とにかく「急激」は良くない、「ショック」は良くない。
さて、今夜23:00は米国の消費者信頼感指数-9月の発表が注目材料だ。最近数カ月、経済指標では景気回復を見せている米国だが、今夜の発表がドル安に及ぼす影響に注目したい。以下に消費者信頼感指数の推移をグラフにしてみた。(編集部)
データ:外為どっとコム