ドル円90円台割れ実現せず、もみ合い… 2009/9/14
ドル円90円台割れ実現せず、もみ合い
- 前週末海外市場の円高地合いを受け、早朝には不可避とのムードが先行した「週明け、東京タイムでの90円割れ」が実現しなかった背景には、円高懸念を受けた本邦株価大幅下落に加え、ユーロドルが1.45ドル台前半まで軟化、オセアニア通貨に対してもドルは反発するなど、前週に急速に進んだ「ドル売り・リスク資産買い」の反動が顕在化した格好。
- 90円に迫るドル安・円高は本邦輸出企業の業績悪化懸念を増大、株価を圧迫し、「リスク選好の強まりを受けたドル売り・円買い」というシナリオが受け入れられにくいローカルな要因が大きく影響している模様。
- 「新内閣が90円を超える円高状態でも為替介入はない」との期待感から、政権交代確定後に円高ムードが盛り上がった面も否定できない。
「ドル円90円台割れ」には大きな注目が集まっている。今年1月の87円10銭まで一気に進むのではないか、との見方も多いが、本日はもみ合い。先週来の急激な円高の小休止か。市場では低金利のドルで高金利通貨を買う「ドルキャリートレード」の声も。かつてゼロ金利の日本円で盛んに行われたキャリートレードが、今度はドルに移行しているとか。(編集部)