豪ドルが対米ドルで約1年ぶりの高値圏… 2009/9/8

豪ドルが対米ドルで約1年ぶりの高値圏

• オーストラリア・ドルが米ドルに対し、約１年ぶりの高値圏で推移。
• 今週は雇用統計や小売売上高の発表を控えており、オーストラリア準備銀行（ＲＢＡ、中央銀行）が10月にも利上げするとの観測が強まる可能性がある。
• オーストラリア・ニュージーランド銀行（ANZ）のエコノミスト、アンバー・ラビノフ氏（メルボルン在勤）は「オーストラリア中銀は、家計の状況について懸念を示しており、特に7－12月（下期）の所得の伸びと消費を心配している」と指摘。「経済指標が予想を上回る内容となれば、中銀が早ければ10月に利上げに踏み切るとの観測が強まる」とし、豪ドルを押し上げるだろうと語った。

（Bloomberg　2009/9/8）

オーストラリア8月の求人広告、昨年4月依頼の上昇

• 主要日刊紙とインターネットに掲載された8月の求人広告数が週平均（以下同）で前月比4.1％増の13万326件に増加したことが、オーストラリア・ニュージーランド（ANZ）銀の7日の発表で分かった。
• 7月の失業率は前月から横ばいの5.8％。エコノミストらは、10日に政府統計局（ABS）が発表予定の8月の失業率が5.9％に若干悪化するとみている。ただし、アナリストや政府が当初予想していたほどの悪化には至らないとの見方が態勢を占めている。
• 16種類ある業種の中では、保健・医療（同5.28％減）、教育（同4.24％減）、エンジニアリング（同2.96％減）、情報技術（IT）（同1.04％減）、建設（同1.15％減）の5業種が低下。これに対し、輸送が同19.15％増に急伸したほか、事務が同14.35％増、小口金融・住宅ローンが同11.8％増に軒並み上昇した。

（NNA.ASIA 2009/9/8）

雇用の改善は何よりも景気回復を示す指標といえるのではないか。ただし一直線に景気回復するわけでもないだろうから、大きなスパンで捉えたいもの。高値圏での利喰い売りが強まる可能性も。景気回復基調の豪ドル、まだまだ買いの好機もありかもしれない。下記はオーストラリアの失業率の推移のグラフ。（編集部）

出典：Trading Economics